kintoneのフィールド非表示とアクセス権の違い|タブ・条件表示の確認手順

kintoneで項目を非表示にしたとき、「ほかの利用者からも見えなくなった」と判断してよいでしょうか。タブ表示や条件による表示切り替えは、画面を使いやすくするための機能です。データを閲覧・編集できる人を制限するアクセス権とは、目的が異なります。

この記事では、項目を探しやすくしたい場合と、情報を見せる相手を制限したい場合を分けて整理します。既存のタブの設定手順や条件表示の設定手順ではなく、導入前の判断と確認に焦点を当てた記事です。

非表示とアクセス権は、何が違う?

実現したいこと 先に検討する方法 確認する結果
入力する項目を探しやすくする タブ・グループで画面を整理する 必要な項目へ移動でき、保存後の値が保たれる
条件に合うときだけ入力欄を見せる 条件付きの表示切り替え 条件を変えた前後で、表示と入力・保存を確認できる
一部の情報を特定の人にだけ見せる kintoneのアクセス権 閲覧してはいけない利用者に、そのデータが提供されない
編集できる人を制限する 編集のアクセス権 別の画面・操作からも編集を許可していない

サイボウズの公式ヘルプでは、アクセス権をアプリ・レコード・フィールドの3段階で設定できると案内しています。画面から項目やボタンを隠すだけで、この設定まで変わるわけではありません。

判断例:原価を別タブへ移せば、営業担当者に見えなくなる?

例えば、案件アプリに「顧客情報」「商談内容」「社内管理」というタブを作り、原価を「社内管理」にまとめるとします。これは設計を説明する例で、実際のお客様の事例ではありません。

目的が「入力時に必要な情報へ集中したい」なら、タブ分けを検討できます。一方、「原価を閲覧できる人は限りたい」なら、先にアクセス権を設計します。タブを閉じていることや、最初に別のタブが開くことを、閲覧制限の確認結果にはしません。

同様に、編集ボタンが画面に出ないことと、その利用者がレコードを編集する権限を持たないことも別です。権限の設計後に、日常の操作を分かりやすくする表示を考えると、確認する内容を整理できます。

導入前に、項目ごとの目的を一文で書く

  1. 対象を決める:アプリ・レコード全体・特定フィールドのどこを制限したいかを書きます。
  2. 利用者を決める:誰が閲覧でき、誰が編集できる必要があるかを分けます。
  3. 表示の目的を決める:「探す手間を減らす」「条件に合う入力欄だけを出す」など、画面を整理する理由を記録します。
  4. 標準設定を確認する:必要なアクセス権を管理者が検証用アプリで設定します。対象にできる項目や制限はフィールドのアクセス権の公式手順を確認します。
  5. 表示を整える:その後で、タブや条件表示を追加します。必要な入力欄を隠したまま保存できなくならないかも確認します。

管理者の画面だけで判断しない確認手順

本番データではなく、検証用の値を入れたレコードを使います。権限を制限する側・許可する側の両方の利用者で、同じ対象を確認してください。

  • 詳細画面:直接レコードを開いたとき、許可した情報だけを確認できるか。
  • 編集画面:閲覧のみの人が、変更できる状態になっていないか。
  • 一覧:別の一覧や表示項目を使った場合にも、意図した範囲になっているか。
  • 利用中の出力・連携:CSV、帳票、外部サービスなど、実際に使う経路ごとに対象ユーザー・認証方法・出力内容を確認したか。
  • PC・モバイル:使う画面と端末で、表示と必要な操作を確認したか。
  • 保存後:タブ切り替えや条件変更をしたあとも、残すべき値が保たれているか。

表示カスタマイズは、アクセス権を広げて動かす理由にはしません。制限した状態で必要な業務ができるかを確かめ、難しい場合はアプリの分け方や運用を見直します。

画面を整理する無料プラグインの選び方

項目を話題別に切り替えて見たい場合は、タブ表示プラグインが候補です。入力内容に応じて表示や必須入力を変えたい場合は、条件付き入力制御・書式変更プラグインの対応範囲をご確認ください。いずれも、アクセス権の代わりとして選ぶものではありません。

まず小さな検証用アプリで、1つのタブや1つの条件から試しましょう。プラグインの無料利用時は有償プランの案内バナーが表示されます。表示条件や端末ごとの対応は各詳細ページに記載しています。

よくある質問

非表示にすると、入力済みの値も削除されますか?

表示を隠すことと、値を消すことは別の操作です。併用するカスタマイズが値を変更する場合もあるため、検証用レコードを保存し、再度開いて確認します。

タブの中に、見せてはいけない情報をまとめればよいですか?

情報の整理には使えますが、閲覧制限はアクセス権で設計します。タブ名や初期表示だけを根拠に、情報が保護されたとは判断しません。

設定の順番に迷う場合は?

「誰が何を見て、何を編集できる必要があるか」を先に整理します。そのうえで画面を整えると、権限と使いやすさを分けて確認できます。