Word帳票の明細が二重に出る、件数分に増えない場合は、kintoneのデータ件数だけでなく、Wordテンプレートの「繰り返す行」を確認します。Word帳票出力プラグインでは、テーブル内の項目の差し込み記号を含む表の行が、明細件数分に展開されます。
この記事は、すでに帳票を設定し、明細行の出力で困っている方向けの確認手順です。導入から確認する場合は、Word帳票の基本設定をご覧ください。以下の表は記号の置き方を説明する例で、実際の出力画面や顧客事例ではありません。
繰り返すのは、Wordの表の行
Wordの標準の表には、見た目として行を増やす操作があります。一方、kintoneのテーブル件数に合わせて自動的に行を増やすには、データを差し込む仕組みが必要です。Word帳票出力プラグインでは、Wordの表の同じ行に、同じkintoneテーブルの列を指定します。
たとえば、テーブルのフィールドコードが[明細]、列のコードが[商品名]と[数量]なら、次のように置きます。画面上の項目名ではなく、実際のフィールドコードに合わせてください。
| 番号 | 商品名 | 数量 |
|---|---|---|
$(#) | $(明細.商品名) | $(明細.数量) |
見出しの[番号・商品名・数量]は固定の文字、次の1行が差し込み用の行です。$(#)は行番号ですが、これだけを置いても対象のテーブルを指定したことにはなりません。同じ行にテーブルの列の記号を置きます。
明細が二重に出るときは、同じ記号の行を数える
テンプレートに明細用の行をあらかじめ何行も作り、各行へ同じ差し込み記号を入れていないか確認します。プラグインは、そのような行をそれぞれ繰り返し対象として処理します。
たとえば、同じテーブルの記号を含む行を2行作り、元データに明細が3件あれば、それぞれの行が3件分に展開されます。これは仕組みを説明する件数例で、実機で測定した結果ではありません。単純な明細表を作りたい場合は、まず差し込み用の行を1行にして確認します。
- 元のWordテンプレートを複製し、確認用のファイルを作ります。
- 明細テーブルの差し込み記号が入った行を探します。見えない位置や、別の表にも同じ記号がないか確認します。
- 単純な表では、見出し行1行・差し込み行1行の構成へ整理します。必要な書式や元のファイルは残します。
- 変更したテンプレートを対象帳票へ登録し直し、設定を保存してアプリを更新します。
- 同じ確認用レコードから出力し、行数と順序を比べます。
印刷時にページ先頭へ見出しが繰り返される表示と、同じ明細データが複数回出ることは別です。どの商品名が何回出ているかを見て判断してください。
行が増えないときは、記号の位置を確認する
テーブル内の列の記号を、表の外の本文へ置いていないかを確認します。繰り返し対象はWordの表の行です。単に文章をタブや空白でそろえたものは、Wordの表とは異なります。
- 表の中か:Wordでセルを選択できる表になっているか確認します。
- コードが一致しているか:
$(明細.商品名)のテーブルと列を、設定画面の差し込み記号一覧と照合します。 - 記号が閉じているか:
$、括弧、区切りの点が抜けていないか確認します。 - 記号が同じ段落内にあるか:記号の途中を別の段落へ分けず、ひとまとまりに記入します。
差し込み記号を含むテーブル項目を読み取れない場合は、利用者の閲覧権限も確認します。権限不足を空のデータとみなして、そのまま完成としないようにします。
複雑な結合は、単純な表に戻して切り分ける
同じ繰り返し行に複数のkintoneテーブルの列を混在させる指定、繰り返し行の縦方向のセル結合、行の中の入れ子の表には対応していません。複数のテーブルを使う場合も、まず一つずつ独立した単純な表で確認します。
表の見た目を保ったまま無理に記号を足すより、複製したテンプレートで結合を解除し、固定の見出し・繰り返す明細・固定の注記を分けると確認しやすくなります。明細が増えても1回だけ出したい注記や合計の案内を、差し込み行の中へ置いていないかも見直してください。
0件と、値が空の1行を区別する
プラグインは、テーブルの配列が0件なら書式を保った空行を1行出力します。一方、kintone側に行が1件あり、その中の項目が空欄という状態は、0件とは別です。見た目が空白でも、元のテーブルに何行あるかを確認してください。
行数を確かめる検証では、1行目に[確認用A]、2行目に[確認用B]のように見分けられる値を入れます。空欄だけの行を並べるより、同じ値が二重に出たのか、別の行が出たのかを判別しやすくなります。これは入力例であり、実際の確認結果ではありません。
Wordの行数と、PDFの改ページを分けて確認する
最初はWord形式で出力し、明細の件数・値・順序を確認します。その後PDFも使う場合は、PDFで行の折り返しや改ページを確認します。Word帳票出力プラグインのPDFは画像ベースで、Wordと同じ組版エンジンではありません。
繰り返しは1テーブル1,000行までです。PDFは50ページまでで、1ページより大きい表の1行などはエラーになります。行数の設定が正しくても、非常に長い説明文を含む行では、印刷レイアウトを別に確認する必要があります。

確認したファイルとレコードをそろえて相談する
解決しない場合は、明細件数、繰り返し記号を置いた行数、テーブルと列のフィールドコード、WordとPDFのどちらで起きるか、エラー文を整理します。顧客情報を除いた小さなテンプレートと再現用データがあると、確認箇所を絞れます。
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