「作成途中のレコードは保存したい。でも、申請するときには申請理由や添付資料を必ずそろえてほしい」。kintoneの申請アプリで、保存と申請に同じ必須ルールを適用すると、途中保存がしづらくなることがあります。
申請時だけ入力を確認したい場合は、プロセス管理のアクション条件、またはアクション実行時に未入力を確認するプラグインを使い分けます。この記事では、下書きを保存しながら申請時の入力漏れを防ぐ設計と、無料の「プロセス管理フィールド必須化プラグイン」の設定手順を紹介します。
まず「保存時に必要な項目」と「申請時に必要な項目」を分ける
kintoneのフォームでは、対応するフィールドを必須項目に設定できます。最初に「この項目は、いつ必要になるか」を整理しましょう。標準のフォーム設定はkintone公式ヘルプ「フォームを設定する」で確認できます。
- 保存時から必要:案件名、申請者など、レコードを識別するための項目。
- 申請時に必要:申請理由、希望日、見積書など、内容が固まってからそろえる項目。
- 確認・承認時に必要:確認結果など、後工程の担当者が入力する項目。
申請時だけ確認したい項目までフォーム側で常時必須にすると、プラグインで申請時のルールを設定しても、その前の保存で入力が求められます。常時必須にする項目を必要なものに絞ることが出発点です。
標準機能のアクション条件で対応できるケース
プロセス管理の「アクションが実行できる条件」を設定すると、条件を満たすまで対象のアクションボタンを表示しない運用にできます。対象項目を条件として指定でき、ボタンを隠す動作で十分なら、まず標準機能を検討してください。
ただし、文字列(複数行)・リッチエディター・添付ファイルなど、条件に指定できないフィールドがあります。対象と制限はkintone公式ヘルプ「アクションが実行できる条件の設定」をご確認ください。
「ボタンが出ない理由を利用者に伝えたい」「申請理由や添付資料の未入力も知らせたい」ときは、アクション実行時のチェックが選択肢になります。
無料プラグインで、申請の実行時に不足項目を知らせる
プロセス管理フィールド必須化プラグインは、選択したアクションを実行するときに、指定したフィールドの未入力を確認します。不足がある場合は項目名を案内し、アクションの実行を止めます。PC・モバイルのプロセス管理アクションに対応しています。
アクションごとに複数のフィールドを指定できるため、「申請」では申請理由と希望日、「確認完了」では確認結果のように、工程に合わせてルールを分けられます。保存時の条件付き必須を設定したい場合は、別記事の条件付き必須・非表示と書式変更の設定方法をご覧ください。
設定例:下書きは保存し、申請理由が空欄なら申請を止める
以下は設定を考えるための活用例です。実際のお客様の導入事例や効果測定結果ではありません。
- プロセス管理を用意する:「作成中」から「確認中」へ進む「申請」アクションを設定します。
- フォームの必須設定を整理する:申請理由を途中保存時には空欄にしたい場合、フォーム側の常時必須設定と重複しないようにします。
- プラグインを追加する:詳細ページからZIPをダウンロードし、kintoneに読み込んで対象アプリへ追加します。
- ルールを設定する:プラグイン設定で対象のアクションと遷移元・遷移先を確認し、必須にするフィールドから「申請理由」を選択します。
- 設定を保存してアプリを更新する:保存だけで終わらず、アプリの更新まで実施します。
申請者が申請理由を編集できることも確認してください。本人が入力できない項目を必須にすると、申請を進められなくなります。
導入前に確認したい4つの操作
- 申請理由が空欄でも、作成途中のレコードを保存できるか。
- 空欄のまま「申請」を押すと、項目名が案内され、ステータスが変わらないか。
- 編集画面で申請理由を入力して保存した後、詳細画面から申請できるか。
- 「差し戻し」など、必須チェックを設定していないアクションまで止まっていないか。
管理者だけでなく、実際の申請者・確認者の権限で確認します。テーブル内の各行の入力判定や、空欄以外の業務ルールの判定は、この例とは分けて検討してください。プラグインの未入力チェックは、文章の妥当性や添付資料の内容までは判断しません。
よくある質問
設定したのに途中保存できません
フォーム側の必須設定や、別の入力チェック機能が動いていないかを確認してください。このプラグインが確認するタイミングは、プロセス管理のアクション実行時です。
アクションボタンが表示されません
作業者・アクセス権・標準のアクション条件を確認します。未入力を案内する機能と、ボタンの表示条件は分けて考えましょう。表示の整理についてはプロセス管理のアクションボタンを非表示にする方法も参考になります。
どの項目が不足しているか分かったら、その場で入力できますか?
詳細画面から実行している場合は、編集画面へ移動して入力・保存し、その後にアクションを実行します。確認担当者にも編集権限が必要な項目がないか、運用と合わせて整理してください。
自社の運用に合わせた設定を相談したい場合
プラグインを自社で設定して利用することもできます。「どの項目を対象にすればよいか」「既存の設定や他のプラグインと組み合わせられるか」で迷う場合は、対象アプリと実現したい操作を添えてご相談ください。継続的な設定・運用支援はKintacoのサポートプランでご案内しています。
